・電流密度の話が難しくていまいち理解できなかった。
・電流密度がなぜ$\int_S i_n dS$のような積分の形になるのかがよく理解できなかった。
電流密度は導体内の「ある点を流れる単位面積当たりの電流」です。
電流密度$\vec{i}$、断面積$S$、電流$I$とすると、
\begin{eqnarray*}
\mbox{断面積を通過する全電流}\ I = \mbox{電流密度}\ i \times \mbox{断面積}\ S
\end{eqnarray*}
と表すことができます。
今のモデルでは断面$S$と$\vec{i}$は直行しているので、単純にかけ算をすれば
断面S全体を通過する電流になります。
しかし、断面$S$の法線方向と$\vec{i}$がある角度$\theta$をなしている場合には、
その$\vec{i}$の垂直成分を考えることになります。
例えば、断面積が$S'$の様に斜めになっている場合を考えると
\begin{eqnarray*}
I= i_n \ S' =i \cos \theta S'
\end{eqnarray*}
と表すことができます。
これを断面積$S$の場合と比べてみると、$S$と$S'$のなす角が$\theta$となるから、
$S=S' \cos \theta$である。
\begin{eqnarray*}
I &=& i_n \ S' =i \cos \theta S' \\
&=& i_n S \\
&=& \vec{i} \cdot \vec{S}
\end{eqnarray*}
と表すことができます。
これを一般化するために「微小部分を考え、全体で積分(合計)する」という手法で
考えると、
ある微小部分面積$dS$についての電流を計算し、
全体の断面積の$S$分を合計すればよいことになります。
これを式で書くと
\begin{eqnarray*}
I = \int_S i_n dS
\end{eqnarray*}
と表します。
・電流密度に関する例題の解説をお願いします。
例題-13のモデルは、電流密度が一定であり、想定した断面と電流は直行しています。
従って、電流密度の定義を考え、
\begin{eqnarray*}
\mbox{電流密度}\ i = \frac{\mbox{断面積を通過する全電流}\ I}{\mbox{断面積}\ S}
\end{eqnarray*}
の関係から必要な物理量を求めれば良いことになります。
数値計算した結果は有効数字2桁で記述して下さい。
・式が多すぎてわからない。
・式が多すぎてどれがどれだか・・・(´・ω・`)
今まで出てきた物理量の定義や法則を書き出して整理をしてみましょう。
そして、それらの式を「日本語訳」してみましょう。
数式で書くと難しく感じるだけで、実の所、当たり前のことを言っているものも多いです。
・電磁気学が嫌いになりそうです。
それは困りましたね。
理解できた部分と、理解できない部分を明確にすることから始めましょう。
理解できない部分を一つずつ解決していくしかありません。
「解ったつもり」ではなく、自信を持って「理解できた」と言える部分を
増やしていきましょう。
・抽象的な世界だから理解しづらい部分がある。
それぞれの図を書きながら考えると理解しやすいかもしれません。
・友だちにドヤ顔で話せる物理の雑学を教えて下さい。
物理のネタは色々あるので、どの話をしようか考え中です。